2010年12月31日金曜日

美術の先生は何を考えているのか。② 報告集完成!


大晦日、いかがお過ごしでしょうか。寒い。

9月19日にキリスト教学院大学で行った「美術の先生は何を考えているのか。②」の報告集が出来上がりました。
小学校の先生、中学校美術の先生、大学の環境教育の先生の3名のパネリストが当日話をした内容が、そのままパッキングしてあります。毎度毎度、私たちの力不足は否めませんが、内容はパネリストの方々のお力でなかなか面白いです。

読んでみたい人は、 ogidou.kaiduka@gmail.com まで連絡下さい。出来る限り送ります!!!

写真にある通り、今回はブラックとブルーの2パターンあります。内容は一緒なんですけどね。ポケモンみたいでしょ。

美術っていいとも!5

こんにちは、カニメガです。 真さんからパスがまわってきました。  自己紹介からすると、カニメガは宮古出身の男女2人組です。 アートっぽい活動をしながら暮らしています。 今は主に、県内のアート展や、デザイン展に参加させてもらっている感じです。 荻堂の二人とも「wanakio2008」で知り合いました。  カニメガは二人とも美術教育関係者ではないので、今までリレーで書いてきている方々のように、日々美術教育について思案してないので、自分の経験をちょろりと書きます。  残念ながら、小中高校・・と思い出しても、学校で美術を学んだ記憶があまりありません。 当時の島の美術教育は、時間数含め、かなり薄かったです。 勿論、その時に頑張っていた美術の先生もいると思いますが、 二人の意見として「かなり薄かった!」と共通しているので、少なくとも私たちにはそうだったように思います。  では、なぜ美術の道に進んだのか。 ここからは、カニメガのカニ(♀)の方の話になります。  実ははっきり覚えてはいませんが、高校2年の時に 雑誌だったか、TVだったかをみて、意識して「美術」というものを発見しました。 もともと宮古島には、美術館なんてなくて、「デザイナー」といえば「ファッションデザイナー」で、「画家」はピカソしか知らなかった。 身近な絵画は、なんとか事務所にある、額に「寄贈」と書かれた「湖と山の絵」です。美術について考えたことがなかったのですが、そんな時に「美術」または「それ界隈」で生きている人が結構いる。と気がついた時になんだかすごく刺激的で、美術を通して何かできそうな気がしました。(甘かった) でも実際に私が島をでるきっかけになりました。  翌年、なんとか某大学の教育学部の美術工芸科へ入学することができました。(よかった)  島を出ると、もっと刺激がたくさんありました。 映画館も沢山あったし、本屋さんも大きかったし。 何よりも衝撃だったのは、若い人達がカフェやバーや小さなギャラリーと、いたる所で、自らお金払ってでも自分の作品を展示したり、パフォーマンスしたり、映像上映したりしていたこと。 自分の島でそんなことしようもんなら 「何でそんなことしてんの?笑われそー。」てな感じなんですが、 「よくやるなー」と思いつつ、とても刺激的で面白かった。  とにかく学校以外でも美術がたくさんあり、 普通に生活しているだけで触れることができるのがよかった。 そんな刺激にほだされて(?)今まで何だかんだ続けている気がします。  学校以外でもふれることのできる美術は、最近わりと盛んで、 展示会はもちろん、公民館や映画館、街の中で魅力的な講座やワークショップがたくさん開かれています。 実際にカニメガとしても公民館や、動物園なんかでワークショップをすることもあります。子ども達対象がほとんどですが、関わっている大人たちの方が興味津々だったりすることも多いです。 美術と名がついてなくても、入り口が美術的なものだったり、又は過程が美術的だったり、ゴール地点が美術的だったり、というものもあります。私自身の経験からいうと、学校を卒業してからの方が、美術に触れる機会が多いかも。  学校を卒業してしまった人も、学校がない所の人も、美術に触れられる世の中は生活にハリが出ていいなぁと思う。大いに活用すべき。  そんな中で逆行するように、宮古島では、図書館がなくなり、映画館がなくなり、文化的にますます乏しい環境になっている気がして、切ないです。 (一応、映画館も図書館も規模はそうとう縮小してもなんとかギリギリ復活、存続しているようで、応援したい。)  島をでるきっかけが「美術」であったように、島に戻るきっかけも「美術」になるかもしれない。と思う今日この頃です。(予定は未定です)  漠然と、私と美術にまつわるエトセトラになってしましました。 無駄に長文ですいません。 最後まで読んでくれた人、ありがとうございます。  更新おそくなってごめんないさい。次にまわします。 美術っていいともー 次てまきさんでーす。

2010年10月9日土曜日

美術っていいとも!4

こんにちは。玉城真(たまきまこと)といいます。

荻堂のお二人のご紹介により、美術っていいとも!に出させていただきました。

ありがとうございます。

いままでにご紹介にあがった先生たちと違って実績もないのですが

私のプロフィールを紹介します。

駄文で読みにくいところですが、ご了承いただけると幸いです。

私は現在、NPO法人の珊瑚舎スコーレという学校で美術の講師をしています

珊瑚舎で講師は五年目になります。以前は、公立高校と附属中学のほうで講師もしていました。

珊瑚舎での美術の授業は、14歳から20歳ちかくの生徒達12名を週一回80分で見ています。

少人数と幅広い年齢層の生徒たちを一つの時間で見ていますので

同じ課題というよりも個々のやりたいことを個々でやってもらい、それに対応する

かたちのスタイルで授業進行しています。

ここ数年は、生徒とのコミュニケーションを意図的にとるように意識して授業をしています。

ようやく、この方法をとれるような心境に私がなってきたのかと、自己分析しております。

以前はネタ主義というか、作品の制作、発表もしていたので、それもあっておもしろいことばかりしようとしていました。

ネタ主義が悪い訳というより、私自身のやり方がまずかったのだと思います。

それでも、ネタをとおして考えられる過程も重要視していましたし、それからできた作品の良さも考慮していましたので、うまくいったときは、それはとても良く見えました。

ただ予想に反して、ネタの中途半端さや検討不足など、でうまくいかないと感じることもあり、それを生徒にさせてしまったことに、うまく説明できませんが、自分で責任がとれないような、うしろめたい気持ちが残りました。

うしろめたさや責任といったことは、先生をしている以上、常に考えさせられることだし、先生という職の業かもしれませんが、それに押しつぶされてしまいそうなときもありました。

それが劇的に変わるような何かがあった訳ではないですが、家族ができ、子供を授かり、その子供と毎日接する中で、腑に落ちるではないですが、「経験をとおして考える。それを用意する」ことが大事で、まだ美術がはじまっていない子たちには、それだけで成り立つような…、そう思い考えるようになりました。

それからは、生徒と話をして、美術問わずにカタチにしたいものを探すことを重視しました。自分は何を美術でやりたいのか、そこを出発点に美術がはじまるほうが良いと考えました。

そうすると、個々の生徒ごとに考え方や美術の授業に対する取り組み方が違っていても、それは、個々の課題であり、着地する場所が違うことを受け入れる私の心の余裕になりました。

ただ今、その変化が少しずつ生徒たちにも表れてきました。

茶化してふざけることで、まぎらわしていた生徒が、制作をとおして、作家のように、自分の作品に向き合い、他人と意見をぶつける気構えを持って取り組んでいます。そういう大きな変化でないにしろ、他の生徒たちも、各々が美術を自分の中のものと感じて、授業に取り組んでいます。

もし、今のやり方を公立校でできるかといえば、私はできません(笑)

物理的な面もありますが、評価という点でどう判断したら良いのかわからないことが大きいです。

珊瑚舎スコーレでは、自己評価ノートによる評価をやってい、。事後に自分のやったことを思い返して見直すような形式です。これなら、今わたしがやっている過程を大事にすることと、そう隔たりはないやり方だと思っています。

ながながとなりましたが、こういうことを考えて美術の先生をしています。

公立校でもない小さなNPOの学校だからできることだし、みなさんの参考になるとも思いませんが、こういった末端からも発信共有できる取り組みを荻堂のお二人が作り、がんばられていることに共感し、声を出した次第です。

美術っていいとも!のルールどおり次につなげないといけないのですが…

荻堂のお二人に紹介していただいた、カニメガさんどうでしょう。大丈夫かな。

2010年9月21日火曜日

美術の先生は何を考えているのか。② やりました。

シンポジウムの様子

9月19日
シンポジウム「美術の先生は何を考えているのか。②」を開催しました。
当日は台風が接近していましたが、快晴となりました。
連休の中日でしたが、50名程の方に来場して頂きました。感謝でございます。
現在報告集を作成中ではありますが、簡単に報告します!

シンポジウムはパネリストの方々の実践報告からスタート。

若狭小学校/新垣朝成先生
図工美術の専門ではない新垣先生ですが(しかも元銀行員)、図工に近年はまっているとのことで、今回はグループワークによる図工の実践を紹介して頂きました。グループで制作するとういことは図工ではなかなか出来ていないとのことでしたが、相互に意見をする中で「言葉」も高めようという狙いもあるそうです。
※確かに、どのレベルでの図工美術でも個人制作が大半です。みんなでやる活動も大事ですねぇ
若狭小学校は校長先生を筆頭に図工をしっかりと取り組んでいる学校とのこと。小学校に現代アーティストや大学生が入り込んで授業を行っています。(若狭小学校のホームページに詳しくありますのでご覧下さい。)それらの紹介もして頂きました。

具志川東中学校/松本綾乃先生
今回唯一の美術の先生だった綾乃先生。中学校の教育を美術という枠を超えて話をして頂きました。美術は週に1時間、伝えることの難しさ。生徒指導をする中で、先生から逃げていってしまう生徒との関係。
そんな中生徒との関係のとり方として、給食時間の校内放送にジャスミンというペンネームでリクエストをしながら、生徒との間接的なコミュニケーションを発案。イエモンやレディオヘッドなどのリクエストと共にメッセージを発信していました。
また、道徳の時間にはマンガを使った実践。自分の一番苦手としていた道徳での実践に想いを込めて向き合っていたとのこと。








2010年9月16日木曜日

はじまり と おわりに

シンポジウムまでもうすぐです。当日会場のチャペルでは香取光一郎さんによる「はじまり と おわり」にアコーディオンの演奏が決定しました!!
本当はチャペルにあるパイプオルガンでの演奏予定でしたが、調子が悪いようで残念です。

ですが!チャペルで香取光一郎さんがアコーディオンを奏でるんです!
これだけでも、とても面白いですよー!

どんな演奏をしていただけるのか、とびきりのチャイムおたのしみに☆

2010年9月7日火曜日

会場 キリスト教学院大学 チャペル!




会場のキリスト教学院大学(沖縄だとキリ短と言った方がわかりやすいですね。)のチャペルの下見に行ってきました。さすが神聖な場所、とても奇麗な空間です。こんなところでやちゃいます!パイプオルガンもあるので、是非とも奏でたいと思っています。乞うご期待!
※ちなみにこの学校の建築は真喜志好一さん(佐喜眞美術館、シュガーホールの建築も)がされています

2010年9月4日土曜日

シンポジウムチラシ、送ってます!

出来上がったチラシの郵送作業をしました。今回は美術の先生だけではなく、いろんな人にチラシを送りました。
たくさん来てくれるといいなぁ。

チラシは県内外の文化施設に置いてあります。見つけたら、せっかくなので読んでみて下さいね!

2010年8月24日火曜日

美術の先生は何を考えているのか。② チラシ完成



9月19日に開催のシンポジウム
「美術の先生は何を考えているのか。②」
のチラシが完成しました。

パネリストや会場等の情報が記載されていますので、ご覧下さい。

また、美術館等でチラシを順次設置していきますので、是非ご覧下さい。  

2010年8月23日月曜日

パネリスト紹介 新垣朝成

「美術の先生は何を考えているのか。②」のパネリスト三人目は若狭小学校の新垣朝成先生です。

新垣さんは若狭小学校の崎浜校長先生から紹介を受けました。図工専門ではないとのことですが、若狭小学校がとても図工を大事にしている学校で、新垣さんも図工を研究なさっていたとの事です。新垣さんの経歴はなかなか面白いです。

略歴

琉球大学法文学部法政学科卒業、明星大学通信教育学部単位修得(平成12年) 平成3年 株式会社琉球銀行入行

 平成10年 沖縄県対米請求権事業協会(2年出向勤務後、退職) 平成13年 那覇市立城東小学校、久米島町立比屋定小学校、那覇市立若狭小学校勤務 現在に至る。


もと銀行員という経歴をもった先生。みたことないです。とても素敵な経歴です。


新垣さんからのメッセージ

「子どもたちは、図工が大好きです。休み時間には、イラストを描いたり、おもちゃなどを作ったりしている子もいます。遊びが図工の授業のヒントになることは多いことに気づきました。これからも子どもたちとたくさん図工を楽しみたいと思います。」


若狭小学校も面白い学校なので、ついでに紹介します。

新垣先生の働いている若狭小学校は那覇の「波の上ビーチ」の近くにある学校です。この小学校は2006年に鄒素芬さんという台湾の現代美術家による1年0組 若狭発見伝」という子どもたちが県内に住む外国人に対して、若狭の身近な文化を教える授業を展開しました。2008年にはwanakio2008というアートイベントの中で安岐理加さんという現代美術家と児童との共同制作「風のひかり」の舞台になりました。その年から鄒素芬さんの「F36飛行計画」というプロジェクトも行っています。ざっとした紹介でした。

パネリスト紹介 松本綾乃

みなさま

9月19日に予定している第2回シンポジウム
「美術の先生は何を考えているのか。②」のパネリストを紹介します。
紹介が遅れていましたが、二人目は、松本綾乃先生です。

綾乃先生は、私たち小橋川啓・戸ヶ瀬哲平の先輩にあたる方でございます。とはいっても在学中に面識はありませんでした。
今回シンポジウムの二回目を開催するにあたり、琉球大学の永津先生の卒業生記憶をフル稼働し「綾乃に会ってみなさい!」ということで、早速連絡をとり、怪しまれながらもモスバーガーでお話をさせて頂きました。突然の誘いにも全く動じずに快諾していただいたという顛末です。

略歴は以下のとおりです。

本部町出身

開邦高校芸術科美術コース卒業

琉球大学教育学部美術工芸科卒業

琉球大学教育学研究科美術教育専攻修了

中学校教諭8年目


モスバーガーでは、学校の授業の中では「道徳」に力をいれている。マンガなどを使いながら「道徳」を実践している。という言葉が印象に残っています。ビビビですね。

道徳と美術。これは重要なキーワードだぞと勝手に思いました。是非当日はこの辺を掘り下げて聞いてみたいですね。


まだ会ってから時間が浅いので、また話をして追加で紹介していきますね。


最後に綾乃さんの一言です。

「同じ事を繰り返し繰り返し諦めず生徒と関わる」


ではでは、シンポジウムお楽しみに。

2010年8月20日金曜日

美術教育の危機と向き合う/山崎正明

北海道の中学校美術教師 山崎さんのメッセージ。
美術教育の危機は、美術の危機とも言えると思います。
是非4分間見て下さい!

2010年8月18日水曜日

美術っていいとも! 7月29日 池原盛浩

まずは、自己紹介から

名前は池原盛浩(いけはらもりひろ)と言います。現在、沖縄県立博物館・美術館の博物館班に勤めています。博物館と美術館が一つの建物に入っているのは全国的に も珍しいそうです。

琉球大学を卒業後、中学校の美術教諭を19
年間勤めました。その後、県立総合教育センターで指導主事として、県内から研修に来る先生方(小学校の図画工作、中高の美術)の研修のお世話をし、学校での美術 教育の在り方や
開館前の美術館についての教師向け自主講座などに奮闘していました。それが今は博物館側にいるのも不思議ですが・・・。

その後今年3月までは、日本最西端の島、与那国島で、島の西側にある久部良中学校の教頭として勤務していました。年に数回台湾を観ることができる自然いっぱいの 、全校生徒
20数名の小さな学校でした。

与那国島は、沖縄本島から500
kmも離れていて、八重山地区においても独特の文化を持つ島です。しかし、“美術”に関しては情報不足や美術経験の不足等から地域住民の関心は薄く、児童生徒へ の美術教育も正直弱いです。美術専門の先生は学校規模の関係上配置できないため、他教科の先生が美術の授業を持つのは当たり前です。美術教育の重要性を考えて? このメーリングリストも始まったのかと思いますが、多くの離島を抱える沖縄での美術教育の普及はとても深刻です。皆さんも“離島でできる美術”を考えてみません か。

ちなみに私は与那国の主な居酒屋で、即興の絵手紙を人前で描き、絵を描く楽しみを伝えました。又学校では漆喰シーサー教室を地域住民向けに開きました。皆美術に ふれる体験がほとんどないため、気軽にできる美術体験に飢えています。

今博物館の教育普及という直接美術には関係のない仕事に就いていますが、これまでの美術に関した“仕事”と“経験”と“考え方”のすべてが活かされています。

最後に、まだ沖縄県立博物館・美術館を訪ねたことのない方。

ご来館をお待ちしています。

2010年7月21日水曜日

パネリスト紹介 遠藤晃


みなさま

9月19日に予定している第2回シンポジウム
「美術な先生は何を考えているのか。」のパネリストを紹介します。

一人目は、遠藤晃先生です。

略歴:
1962年 宮崎市生まれ。九州大学大学院・理学研究科修了。博士(理学)。
ニホンジカの生態研究を中心に、海あり山あり、様々なプロジェクト研究員として流浪生活。
ケラマジカ研究から、沖縄の離島の子どもたちと関わるようになり、自然環境を活かした教育に目覚める。
2010年4月より、これまでの、研究と教育の狭間を行き来する生活が本業となり、南九州大学・人間発達学部へ。
ときにはサバニを漕ぎ、ときにはスクを追い、ときにはケラマ節を作る。はたしてその実態は....


現在の職場:
宮崎で40年以上の歴史ある南九州大学・園芸学部は、沖縄との絆は強く、沖縄県内の農林高校に10数名の大学OBが勤める。
この大学に、4月に新設された人間発達学部・子ども教育学科で、保・幼・小の先生育成に従事。環境教育と理科を担当。
近年、沖縄の自然環境を活かした環境教育を学校教育の中で持続的に実践できるシステム「ケラマ環境教育虎の穴」構築を模索。


簡単な紹介:
沖縄の子どもたちは、私の先生です。
島の子どもたちから、私は大切な事を学びました。
子どもたちの可能性と、それを引き出す大人の在り方。

情報が溢れ、受身になってしまいがちな毎日。

わたしは美術の専門家ではありません。
でも、どんな授業も、クリエイティブであれば、子どもたちは能動的になれると考えます。
その意味で、美術と総合学習は、教育の最前線にあるのではないでしょうか。

島の教育から、現代の教育が抱える問題が少し見えてきました。
離島のへき地校は、少人数でかわいそうな学校ではありません。
「生きる力」を育む、クリエイティブな授業を実践できる、素敵な場所です。
そんな素敵な場所が、おきなわ、にはたくさんあります。

2010年7月16日金曜日

美術っていいとも!7月16日 金城馨

いいとも!

ということで、吉田先生からのキラーパスを受けて、今回担当させていただく金城です。

まずは、自己紹介から

名前は金城馨(きんじょうかおる)と言います。現在、県立森川特別支援学校に勤めていす。大学を卒業して何年か補充教員として勤務した後、最初に赴任した学校が名護特別支援学校で、以来縁あって現在に至るまで北は名護特別支援学校から南は八重山特別支援学校まで途切れることなく特別支援学校で勤めてきました。

最初に赴任した名護特別支援学校は、5分も歩くと海岸に行くことができた学校でした。那覇市で生まれ那覇市で育った自称都会っ子としては、すぐにその環境に魅了されました。授業でも海へ行って漂着物を組み合わせて顔を作ったり、流木を持ち帰って美術の材料にしたりしていました。

その頃は、もちろん画用紙に絵を描くこともしましたが、紙以外のもの、例えばガラス窓や自分の手などに描いたり、流木を組み合わせて工作したり、また学校裏の山で野草を採取して染色をしたりといった色々な素材を媒介にして造形のメージを広げる体験を生徒たちと一緒に楽しんできました。

特別支援学校にいて良かったと思うことは、同じ年頃の子どもたちの中に、顔から直接足が出ている人物像を描く子から、写実的に描ける子まで幅広くいたおかげで、0歳から小学校くらいまでの子どもの絵を一望にできる経験ができたことです。これって、特別支援学校以外ではなかなかできない体験だと思います。

おかげで、一口に絵を描くというプロセスにも、子どもが見たり知ったりすることから紙の上に像として定着するまでの脳の営みの深―い謎が隠されているってことを垣間見ることができました。

もう一つ、特別支援学校で美術の教師として働く醍醐味というのが、表現者としてユニークな存在が子どもたちの中にいるということです。そういった子どもたちのアートと向き合ったとき、教師対生徒という関係は消し飛んで、物づくりが好きなもの同志の関係、あるいはファンとアーティストという関係が成立してしまうのです。

現在の私はそんなファンとしての活動として、美術の仲間と一緒にアートキャンプ2001実行委員会というグループを作って、隠れたアーティストを見つけてその作品を紹介するという活動を2000年から続けています。2001年と2006年には浦添市美術館で、2008年には県立博物館・美術館で展示会を開きました。現在も7月25日まで沖縄タイムス本社ビルの一階で展示会開催中です。

まあ、そんなところです。そろそろ、次の方にバトンタッチしたいと思います。

お次の方は僕の同級生で、県立博物館・美術館に勤めている池原盛浩先生です。

池原先生なんか書いてくれるかな。

2010年7月12日月曜日

美術っていいとも!7月12日 吉田悦治

ケイ君とテッペイ君からの強引なキラーパスを受けて、「美術ってもいいとも!」のトップバッターを仰せつかりました吉田です。
よろしゅうお願いします。

てなことで、まずは自己紹介から。
名前は吉田悦治(よしだえつじ)と申します。現在は琉球大学で美術教育の指導なんぞをやっています。ケイ君とテッペイ君も一応教え子にあたるんです。
早いもので、沖縄に来てからもう10年もたってしまいました。ちなみに、生まれは大阪でんねん。そうでんねん。通天閣のある新世界や日雇労働者の街「あいりん地区」(釜ヶ崎)のそばに実家の金物屋があります。大阪のディープスポットに興味がある方は、吉田が案内しまっせ。
えっと、以前はですね、サービス業や広告業などを経て高校の美術教師を東京と埼玉でやっとりました。でも、学校教育にちょいとした絶望感もあって、一時はフリースクールを自主運営したりしていましたが、借金苦で八方ふさがりの連続でした。そんな時に琉球大学に拾ってもらったちゅうわけです。

そんなわけで、私も美術教育の実践者の一人であるわけですが、まぁ別にたいした事はやっとりません。
しいて言えば、アートと教育のあいだを散策しながら、現場を問わず出没し、「場」(フィールド)から立ち現れてくる美術教育の実践をやっとります。ある時は小・中学校やフリースクール、ある時は僻地・離島へ、またある時は特別支援学校や小児科病棟へ、時にはまち中の商店街や市場でも・・・。お声が掛かればどこでも行きます。そうして、行く先々で慣れきった日常を突き抜けるような、今までと違ったカタチで世界を開くような、そんなアートと教育の出会いに日々興じておるしだいです。最近は、南風原町にある南部医療センター・こども医療センターで、病院で生活する子どもたちにユーモアとトンチの効いた教育支援などをやっています。

もうひとつオマケに付け加えると、私はなぜか幼い頃から芸能者や寄席文化への奇妙な共感を持っていたせいか、自身も落語なんぞをやっています。ちゃんと芸名もあるんです。「羅風亭三々我(らふうてい みみが)」という芸名を桂三枝師匠からいただき、大阪の天満天神繁昌亭の舞台に上がらせてもらったこともあります。ケイ君とテッペイ君のアートプロジェクト「萩堂貝塚再発掘調査08」の際にも落語を披露させてもらいやした。
なんやかんやグダグダと書いてしもたけど、「美術ってもいいとも!」がどない転ぶかわかりませんが、二人の若者に乗せられてトップバッターとして登場させていただきました。これを機会に私もいろんな人と繋がっていくことを楽しみにしています。そろそろお次の方にバトンタッチしましょうかね。ほな、また。

お次の方は、金城馨先生(森川特別支援学校)にパスしたいと思います。
金城先生、何か書いてくれるかな?

2010年7月10日土曜日

慶留間でかつおぶし

今年夏のシンポジウムに参加予定の遠藤晃先生のやっている「アイランディア しまのこどもたちと」という環境教育のプロジェクトでカツオブシ作りをするということで日帰りでふらっと慶留間島へ行ってきました!かつおぶし、、、もう何年も手に取ったことも無い。削られたパックしか。

島に着いたら待合所にケラマ鹿の研究発表が!!さすがやってますね。もともと遠藤先生は鹿の研究者でそこから教育的な関わりが生まれていったそうです。
ゲルマ小学校は最高なロケーションデス。目の前海。水泳は目の前の海でやるとか。やばい、普通に泳ぎたい。ついたら、鰹はすでにさばかれていました。さばいた鰹を温度に気をつけながら煮て、それから骨を丁寧に子どもたちがとっていました。難儀な作業です。ほかの行程を聞いてもカツオブシは本当に文化だなって思いました。魚をああしてこうして美味しく保存のきくものにつくりあげる。琉球松で燻す。かつおぶしをやることになったら地域の人が庭の一角に作ってくれたそうです。地域の人と学校の先生と子どもたちでやっていました。地域の大人と学校の先生の区別はあまりわかりません。みんなでやってる感じ。入れ替わり立ち替わり人がのぞきにきたり。
おちている石やアセロラでドラえもんが!かわいい。私はどらえもんが描けません。

かつて盛んだったかつおぶしつくりも今は無く、50代くらいの人も作ったことは無いそうです。おじいおばあじゃないとわからないとか。
だけど伝統の継承/復活/ノスタルジーではなく里山との関係とか(かつて薫製にするための松を漁師が植えていたそうです。海の民が山を管理する。これってなんかすごい)につながらないかなって言ってました。

こどもの為に地域と学校がいっしょにやってる。

私は途中で帰りましたが、このあと3日燻すとか。すごいな。子どもたちも順番に当番してました。はじめて島のこたちとちょっとからんで内心どきどき、またいきたいな!!

ゆりあちゃん!こんどはクイズ正解1つくらいは正解するぜ!!
(こばしがわはゆりあちゃんの出題した10数問のクイズに1問も正解できず)









2010年7月4日日曜日

ケラマ環境教育虎の穴

みなさん。今年もシンポジウムやりまっせ。
日程/パネリストも固まってきました。予定では2010年9月19(日)野予定です。

今回美術の先生じゃないけどクリエイティブな教育活動をしているかたとして、ケラマ環境教育 虎の穴 というプロジェクトを行っている遠藤晃先生をよんじゃいます!

その遠藤先生が今週末にケラマで実践するよ。
私たちも見に行くつもりです。チラシみてみてね。
見にくい方はこちらコセフブログhttp://cocefmodel.ti-da.net/e2885719.html
鰹節つくるのおもしろそー。

2010年7月1日木曜日

美術っていいとも!

こんにちは、みなさんいかがお過ごしでしょうか?
わたしたちはごきげんです。

私たちは美術/教育を面白いシーンにするべくメーリングリストをつくりました。
しかし、あまり活用できていないのが現状でした。
せっかくのメーリングリスト、なにか面白いことしたいなと思いました。
そして思いつきました。

「美術っていいとも!」

美術/教育な人々を友だちの輪でつないでいこう(リレー形式で)と思います。
「最近こんなことしてます」「美術教育に渇っ」「うまくいかねよ」
「この画材おもしろっ!」などなど
ちょっとしたつぶやきをつなげたらいいです!

メーリングリストに入っているかたも、入っていない人も織り交ぜていいともしようと思います。(テレフォンショッキングみたいな感じ)
第一回目は、シンポジウムでも登場していただいた琉球大学吉田先生にお願いします!

なにか書いてくれるかな!?

どんな内容が繰り広げられていくのやら、乞うご期待です。
随時、このブログにもアップしていきますね!

また、メーリングリストに参加してくれる人も随時募集中です。
ogidou.kaiduka@gmail.com まで、メールしてもらえたら登録します!

2010年6月18日金曜日

おきなわ子ども教育フォーラム第5回フォーラムのお知らせ

こんにちは。小橋川啓・戸ヶ瀬哲平です。
おきなわ子ども教育フォーラム第5回フォーラムのお知らせをさせてください。私たちが「美術の先生は何を考えているのか」等の企画をしている大本のフォーラムの 全体会です。例によってぎりぎりのお知らせで申し訳ありません。

おきなわ子ども教育フォーラム第5回フォーラム

2010年6月19日(土)10:00~16:40

会場:浦添市てだこホール 市民交流室

今年から始まる11個のプロジェクトの発表があります。
小橋川啓/戸ヶ瀬哲平は13:30~14:30 ワークショップ「伝われ、ぼくわたしの研究!」というワークショップみたいなことをします。

おきなわ子ども教育フォーラム http://w3.u-ryukyu.ac.jp/okinawaedu/framepage1.html

よろしくお願いします。

2010年6月7日月曜日

2010年度もやるよ!

今年度も、予算が組まれました!
まだ、内容は決まっておりませんが

「美術人じゃない人の、クリエイティブ」

にも着目しようと思っています。
人選もまだですので、このブログを見て興味を持った人いましたら連絡下さいね!

では、詳しくは後ほど

2010年3月7日日曜日

シンポジウム 報告書


ついに、シンポジウムの報告書が発行されました。
なかなか、重厚な内容となっております。
「報告書みたい!」というかたは
ogidou.kaiduka@gmail.com
までメール下さい。着払いとなりますが送ります!

内容
シンポジウムで話されたこと、全て
シンポジウム会場に掲示されてたパネルの内容、全て+α
寄稿文

です。グットです。