2010年10月9日土曜日

美術っていいとも!4

こんにちは。玉城真(たまきまこと)といいます。

荻堂のお二人のご紹介により、美術っていいとも!に出させていただきました。

ありがとうございます。

いままでにご紹介にあがった先生たちと違って実績もないのですが

私のプロフィールを紹介します。

駄文で読みにくいところですが、ご了承いただけると幸いです。

私は現在、NPO法人の珊瑚舎スコーレという学校で美術の講師をしています

珊瑚舎で講師は五年目になります。以前は、公立高校と附属中学のほうで講師もしていました。

珊瑚舎での美術の授業は、14歳から20歳ちかくの生徒達12名を週一回80分で見ています。

少人数と幅広い年齢層の生徒たちを一つの時間で見ていますので

同じ課題というよりも個々のやりたいことを個々でやってもらい、それに対応する

かたちのスタイルで授業進行しています。

ここ数年は、生徒とのコミュニケーションを意図的にとるように意識して授業をしています。

ようやく、この方法をとれるような心境に私がなってきたのかと、自己分析しております。

以前はネタ主義というか、作品の制作、発表もしていたので、それもあっておもしろいことばかりしようとしていました。

ネタ主義が悪い訳というより、私自身のやり方がまずかったのだと思います。

それでも、ネタをとおして考えられる過程も重要視していましたし、それからできた作品の良さも考慮していましたので、うまくいったときは、それはとても良く見えました。

ただ予想に反して、ネタの中途半端さや検討不足など、でうまくいかないと感じることもあり、それを生徒にさせてしまったことに、うまく説明できませんが、自分で責任がとれないような、うしろめたい気持ちが残りました。

うしろめたさや責任といったことは、先生をしている以上、常に考えさせられることだし、先生という職の業かもしれませんが、それに押しつぶされてしまいそうなときもありました。

それが劇的に変わるような何かがあった訳ではないですが、家族ができ、子供を授かり、その子供と毎日接する中で、腑に落ちるではないですが、「経験をとおして考える。それを用意する」ことが大事で、まだ美術がはじまっていない子たちには、それだけで成り立つような…、そう思い考えるようになりました。

それからは、生徒と話をして、美術問わずにカタチにしたいものを探すことを重視しました。自分は何を美術でやりたいのか、そこを出発点に美術がはじまるほうが良いと考えました。

そうすると、個々の生徒ごとに考え方や美術の授業に対する取り組み方が違っていても、それは、個々の課題であり、着地する場所が違うことを受け入れる私の心の余裕になりました。

ただ今、その変化が少しずつ生徒たちにも表れてきました。

茶化してふざけることで、まぎらわしていた生徒が、制作をとおして、作家のように、自分の作品に向き合い、他人と意見をぶつける気構えを持って取り組んでいます。そういう大きな変化でないにしろ、他の生徒たちも、各々が美術を自分の中のものと感じて、授業に取り組んでいます。

もし、今のやり方を公立校でできるかといえば、私はできません(笑)

物理的な面もありますが、評価という点でどう判断したら良いのかわからないことが大きいです。

珊瑚舎スコーレでは、自己評価ノートによる評価をやってい、。事後に自分のやったことを思い返して見直すような形式です。これなら、今わたしがやっている過程を大事にすることと、そう隔たりはないやり方だと思っています。

ながながとなりましたが、こういうことを考えて美術の先生をしています。

公立校でもない小さなNPOの学校だからできることだし、みなさんの参考になるとも思いませんが、こういった末端からも発信共有できる取り組みを荻堂のお二人が作り、がんばられていることに共感し、声を出した次第です。

美術っていいとも!のルールどおり次につなげないといけないのですが…

荻堂のお二人に紹介していただいた、カニメガさんどうでしょう。大丈夫かな。